8月のご挨拶 廃業金型請負=リバースエンジアリング?
暑中お見舞い申し上げます。8月となりました。
7月は更新が出来ませんでしたが、人と会う機会が増え、また夏の挨拶の時期ということで、忙しかった。ホームページに向き合う時間が取れず、残念でした。
8月はお盆休みがあり、夏の高校野球大会もあり、6月よりは8月のほうが、1年の「真ん中」と感じます。ここから後半戦!というイメージです。年末、年度末、期末と、区切りが多様化して、季節感や、1年間の流れを、社会においては感じづらくなったように思います。例えば、クリスマス商戦だ!忙しいというも、お中元/お歳暮の繁忙も、以前程ではない。
しかし、こと経済という点で考えると、季節感も、イベントも、沢山あったほうが良い。そこに向けて商売が活性化し、売り上げも立ちやすくなります。区切りがつくというのは、人間生活にとって、とても良いことのように思います。
さて、8月の話題として、当社の廃業金型を請け負い リバースエンジアリング事業について考察をしたいと思います。
世間一般でいうリバースエンジアリングは、3D-スキャナ、測定器といったものを活用し、寸法が分からない、図面がないといった部品を分析し、データ(図面)化すること、そしてそれで実際に加工して、同じものを再現することです。では、廃業金型の請負が、なんでリバースエンジアリングになるのか?ということになります。
まず多くの方の認識で、甘い、と思うのは、「金型さえあれば、プレスマシンを変えても、誰でも加工できる」と思っていることです。甘い認識です。
金型というのはほとんどの場合、各社のマシンにあったように作られます。このため、当社の機械で加工できるように、調整が絶対に必要となります。金型をセッティングする時、ジグを検討したり、クランプ位置を考えたり、場合によっては金型を表裏逆にセットしたり…。そしてプレス後、その金型で作る製品が、うまく寸法が出なければ、クセを探って調整してみたり・・・。
以上のような「合わせ」の作業、私は前述の 分析→再現 の作業そのもの、と考えています。ゼロから削り出す作業ではないけれど、この点で、廃業金型の請負というのは、リバースエンジアリングと定義しても良いと思います。
なお、世間の言葉通りの「リバースエンジニアリング」が起きることもあります。お預かりした金型は古いので、部品が老朽化により、破損することがあります。その時、金型と部品の寸法をチェックし、部品図面を描き起こし、その部品を再現します。金型に勘合すれば、再び生産が可能となります。これもまた廃業金型の請負とは、このような事もあります。