2022/01/12
古い金型を残す「意味」
国内のものづくりは、ここ30年で、政治・経済の都合により、海外移転・流出が進みました。
そのため、我が国の機械生産加工は、ずいぶん衰退しました。
需要がなければ、その産業に携わる人が減っていくのは必然、合理的だとおっしゃる方もいます。
しかし、金型、プレス加工は一朝一夕で出来るものではありません。
産業機械が発達して、過去の経験がなくても、高精度の部品を作れるようになりました。
しかし実際には、加工した部品ひとつひとつに、さらに工夫をこらし、金型は組まれています。
このことを、大半の方はご存じありません。一品一葉、同じものは2つと出来ません。
それが、品質の差です。
事業内容にも紹介している、「古い金型、既存金型の移管・請負」
工夫された金型を生産する担い手がいなくなる時代ですが、金型は残る可能性がある。
先に申し上げたように、金型の工夫は、再現/作り直しが大変なのです。
私達は、もし金型が使える状態にあるならば、その金型を活かしておくべきと考えます。
実業は、ソフトウェア開発のように、高速で開発が進むものばかりではありません。
しかし、技術が途切れたら、そこでおしまいなことは一緒です。
金型と、金型技術を未来へつなぐ。
当社の取り組みは始まったばかりです。
代表取締役 篠原 謙介